一般に生活習慣病と呼ばれる高血圧症、脂質異常症（高脂血症）、糖尿病はいずれも特に症状のあらわれない病気です。健康診断で指摘され、気が付かれることも多い病気です。無症状であっても、これらの病気は動脈硬化をまねき心筋梗塞や脳卒中などのさまざまな病気を発症しやすくします。これら大病の発症予防として治療がなされます。治療は生活習慣を整えることです（食事療法、運動療法）。効果が不十分な場合には投薬が検討されます（薬物療法）。


高血圧症
医療機関での血圧が140/90㎜Hg以上で高血圧と診断されます。


脂質異常症（高脂血症）
LDL（悪玉）コレステロール140㎎/dl以上などで脂質異常症と診断されます。冠動脈疾患（狭心症、心筋梗塞）や持病（高血圧症、糖尿病、脳梗塞、慢性腎臓病など）の有無で個別に治療目標値が設定されます。


糖尿病
血糖値が高い状態が持続する病気です。血糖値とHbA1c（ヘモグロビンエーワンシー）で診断されます。高血糖の持続により全身の細い血管、太い血管がともに障害されます。細い血管が壊れることで眼（網膜）・神経・腎臓、太い血管の障害で心臓・脳などに病気が起こりやすくなります。

鼻水、鼻づまり、のどの痛み、発熱などの、いわゆるカゼ症状があらわれます。インフルエンザやコロナウイルス感染症では症状が一般のカゼよりも強い傾向にありますが同様の症状があらわれます。インフルエンザやコロナウイルスは症状の強さ以外にも、ご家族や知人にうつしてしまうなど感染力が高いことも特徴です。インフルエンザ、コロナウイルスともに迅速検査キットにて診断が可能です。

感冒と同様に、のどの痛み、発熱が症状としてあらわれます。のどの症状が強く細菌感染が疑われる場合、診断の一助として溶連菌検査キットをおこなっております。耳鼻咽喉科では内視鏡で直接、観察することが出来ます。

痰をともなう咳、発熱が症状としてあらわれます。重症化すると息苦しさなどで生活に支障が生じます。聴診、血液検査、CTなどの画像検査を行うことで診断します。原因は細菌なので抗生剤投与が必要となります。肺炎の予防として肺炎球菌ワクチンも推奨されています。

アレルギー等が原因となって空気の通り道（気道）に慢性炎症がおこり、気道が狭くなる病気です。症状として「ヒューヒュー」や「ゼーゼー」などの音（喘鳴）や咳、息苦しさがあらわれます。特徴として、夜間や早朝に症状が強まる方がいらっしゃいます。咳や息苦しさのあらわれる他の病気をレントゲンや血液検査などで除外し呼吸機能検査などを行い診断します。吸入薬が主な治療薬となります。突然の発作（増悪）を防ぐために、吸入薬とともに日頃からアレルゲンなどの誘因を避けることも大切です。

COPD（慢性閉塞性肺疾患）は、長期間にわたる喫煙や有害物質への曝露が原因で、気道や肺に障害が生じる疾患です。主な症状として、慢性的な咳や痰、息切れが挙げられます。進行すると、日常生活の動作でも呼吸が苦しくなることがあります。気管支喘息とは異なり、症状が持続的で、完全には改善しないのが特徴です。診断には、肺活量や気流の測定を行うスパイロメトリー検査が用いられます。禁煙や薬物療法、呼吸リハビリテーションが治療の中心となります。

心不全は、心臓が全身に十分な血液を送り出すことができなくなる状態を指します。主な症状には、息切れ、むくみ、疲れやすさ、動悸などが挙げられます。進行すると、安静時でも呼吸困難が生じることがあります。原因として、高血圧や心筋梗塞、心臓弁膜症などが挙げられます。診断には、血液検査や心エコー、胸部X線検査などを用います。治療は、原因疾患への対処、薬物療法、生活習慣の改善が中心で、症状が重い場合はデバイス治療や外科的治療が必要となることもあります。

心房細動は、心房が正常なリズムで収縮せず、不規則に速く動く不整脈の一種です。主な症状には、動悸、息切れ、疲れやすさ、めまいなどがありますが、無症状の場合もあります。この疾患は、血液の流れが滞りやすくなるため、血栓が形成され、脳梗塞を引き起こすリスクが高まることが特徴です。診断には心電図検査が用いられます。治療には、血栓予防のための抗凝固療法、心拍数やリズムを安定させる薬物療法、またはカテーテルアブレーションなどの手術療法が選択されます。

尿路感染症は、細菌が尿路に侵入して感染を引き起こす疾患です。膀胱炎では、頻尿、排尿時の痛み、下腹部の不快感や痛みなどが主な症状です。腎盂腎炎では、これらの症状に加え、発熱、寒気、腰背部の痛みが現れることが多く、全身状態が悪化する場合があります。女性に多く見られますが、男性や高齢者、基礎疾患を持つ方では、重症化のリスクが高まります。診断は、尿検査や血液検査、必要に応じて画像検査を用いて行います。治療は抗菌薬の内服や点滴が基本で、早期治療が重要です。

前立腺肥大症は、加齢に伴い前立腺が大きくなることで尿道が圧迫され、排尿に支障をきたす疾患です。主な症状には、排尿開始の遅れ、尿の勢いが弱い、夜間頻尿、残尿感、頻尿などがあります。進行すると、尿閉や膀胱の感染、腎機能低下を引き起こすこともあります。診断には、問診、直腸診、尿検査、前立腺超音波検査などを行います。治療は、症状の程度に応じて薬物療法、生活指導、または手術療法（経尿道的前立腺切除術など）が選択されます。

過活動性膀胱は、膀胱が過剰に敏感になり、尿意を抑えられなくなる疾患です。主な症状には、急な尿意（尿意切迫感）、頻尿、夜間頻尿、尿失禁などが含まれます。加齢や神経系の異常、膀胱の筋肉の過剰な収縮が原因と考えられます。診断は、症状の問診や尿検査、膀胱機能検査などで行います。治療には、生活習慣の改善（カフェインや水分摂取の調整）、骨盤底筋トレーニング、薬物療法（抗コリン薬やβ3作動薬）が用いられ、症状の改善を目指します。

随時お受けいただける検査となります。診療だけでなく健康診断で行うことができます。

血液検査は、血液中の成分を調べて、健康状態や疾患の有無を確認する検査です。指先や腕から採血し、さまざまな項目（例：血糖値、コレステロール、肝機能、腎機能、感染症の有無など）を測定します。この検査により、早期に病気を発見したり、治療効果を評価したりすることができます。検査時間は採血後、結果が出るまで数日かかる場合があります。結果は、担当医が説明させていただきます。

ゼリーを体表につけて超音波をもちいて肝臓、心臓などの臓器を観察する検査となります。お体に負担なく繰り返しお受けいただけます。腹部のエコー検査の際には食事制限が必要となります。エコー検査は予約制となっております。

随時お受けいただける検査となります。検査時間は10から15分ほどで、頭部、胸部、腹部などの臓器に対しての精密検査となります。妊娠中の方やペースメーカー等の電子医療機関を使用されている方は安全面への配慮からお受けいただけません。

尿検査は、尿を用いて健康状態や疾患の有無を調べる検査です。専用の容器に尿を採取していただき、尿中の成分（例：糖分、タンパク質、細菌、血液など）を分析します。この検査により、腎臓や尿路の異常、糖尿病や感染症の兆候などを早期に発見することができます。検査時間は通常、数分で終わりますが、結果は数日後にお伝えすることがあります。検査結果は、担当医が詳しく説明させていただきます。

心電図は、心臓の電気的な活動を測定する検査です。胸に数枚の電極を貼り付け、心臓のリズムや動きを記録します。これにより、心臓の異常（不整脈や心筋梗塞など）を検出することができます。検査は通常、数分で終了し、痛みを伴うことはありません。検査結果は、担当医がすぐに説明させていただきます。

骨密度測定は、骨の密度（強さ）を調べ、骨粗鬆症などのリスクを評価する検査です。専用の機器を使い、腰や太ももなどの骨にX線を当てて、骨密度を測定します。この検査により、骨折のリスクや骨の健康状態を把握することができます。検査時間は通常、5～10分程度です。検査結果は、担当医が後日説明させていただきます。